職業能力開発促進法とは?
労働者の職業能力開発について、厚生労働省が5年毎に策定、公表する。
キャリアコンサルタントにとって、根拠法であり、「バイブル」的存在。
公表される度に目を通しておくようにしましょう。
現在の考え方でのキャリア、キャリア形成、キャリアコンサルティングについて記述されたのは、
第7次計画以降。
第7次計画 平成13(2001)年
◆ IT化、産業構造の変化、労働者の移動、職業能力のミスマッチへの対応
◆ 労働者の職業安定の推進
◆ 職業生活設計の定義、労働者の自発的な職業能力開発を規定、キャリアコンサルティングの概念の明文化
労働市場について
社会背景として、当時の失業率が4%後半で高止まりした状態が続いていました。
1900年台に、Windowsが登場、山一證券の経営破綻などの大きなできごとがあり、時代もこの頃から急速に変化、
労働者も自身のキャリアを会社任せにはできなくなってきたのです。
- IT化、グローバル化により、産業モデルが変化し、企業経営や職業能力について大きく影響した。
- 即戦力が求めらる。
- 問題発見解決力、想像力、思考・行動特性など実践的能力が求められる。
- 企業を超えて雇用される能力(エンプロイアビリティ)が求められる。
- 高齢化、IT化を見越したキャリアプランニングが必要となる。
- 専門職思考や充実感のあるキャリア思考が重要視されるようになった。
- 早期離職やフリーターが増加。
第8次計画の概要 平成18年(2006年)
◆人口減少に対応するための生産性向上
◆職業キャリア形成上の課題
◆職業キャリア形成支援
労働市場について
- 人口減少を見据えた労働力供給のために、高齢者・若者・女性の就業促進対策。
- 労働力としては非正規が増加、大企業と中小企業でキャリア開発の格差のある実態。
- 職業キャリア上での各段階の状況
若手・・・早期離職傾向、フリーターやニート・非正規問題
中堅・・・ワーク・ライフ・バランス(週60時間以上の労働)やメンタルヘルス
シニア・・・高齢者雇用安定法改正による65歳までの雇用継続
第9次計画 平成23年(2011年)
◆ 資源が乏しい日本で必要とされるのは、質の高い労働力
◆「全員参加型社会」で意欲的に視点
◆ 第三次産業中心となり、女性・高齢者の就業増加
◆ 雇用のセーフティネットとして、求職者支援制度の創設
労働市場について
- 基幹産業であるものづくり分野の人材育成が急務。
- 雇用保険の受給ができない人が職業訓練を受けることができる仕組み作りの整備が急務。
第10次計画 平成28年(2016年)
生産性向上に向けた人材育成戦略として打ち出し。
この年6月には、内閣閣議でも「ニッポン一億総活躍プラン」が決定、誰もが包摂され(インクルーシブ)、活躍できる「全員参加型社会」の実現。
◆ 良好な経済状況を成長軌道にのせる
◆ 一人一人の能力発揮できる環境整備と生産性向上
◆ IoT、ロボット、ビッグテータ、AIなどの産業構造の変化、インバウンド増加による国際化
◆ 人材育成機能の抜本的な強化
◆ 全員参加型社会と人材の最適配
労働市場について
- 平成28年の有効求人倍率1.28倍、完全失業率3.2%と雇用情勢は改善。
- 人手不足感が大きく、人手確保が課題。
- 定型的作業が多い職種の労働需要が減少、ITに代替されない職種の需要が増加。
- 企業が行う人的資本投資が主要国の中では少なく、人材開発が進んでいないことに懸念。
- 教育訓練費は、90年台以降は低下か横ばい傾向で、特に非正規雇用は、OJT、OFF-JTとも訓練を受ける機会に乏しい。
- 人口は減少に転じた中、男性の就業率が増加しているのは55〜64歳、女性は25〜64歳全年齢層で増加傾向。
- 非正規雇用の増加の背景には、ライフスタイル上あえて非正規を選択するケースが存在。
- ニートは減少してはいるものの、依然として高水準、フリーターも減少。
- 障害者雇用も求職申し込みが増加しており、環境整備が求められる。
第11次計画 令和3年(2021年)
◆コロナ感染症が雇用に及ぼした影響を考慮。
◆多様な人材が活躍できる環境整備と一人ひとりの労働生産性向上。
◆リカレント教育など労働者自身が学び続ける必要性と雇用状況の変化。
◆労働者のライフスタイルに柔軟に合わせていく。
労働市場について
- 落ち着いた雇用情勢(完全失業率2.4%、有効求人倍率1.63倍)はコロナ拡大でやや悪化し、求職者増加。
- 人手不足が課題。
- IT化により、定型的な業務への需要は減少、IT技術に代替されない職種の需要が拡大。
- 25〜54歳までの年齢層の就業は横ばいだが、55〜64歳の年齢層の就業率が高まっている。人生100年時代に突入し、職業人生が伸び、高齢者の活躍促進の環境整備が必要。
- 女性は25歳〜64歳まで幅広い年齢層で就業率の上昇。
- 労働者の勤続年数は長期化の傾向だが、より良い条件の就業と求めている。
- 自己啓発を行うのは非正規より正規労働者が多いが、費用や時間的制約などの課題があり、何を学ぶかキャリアコンサルティングを通しての支援が求めれらる。


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